2021年12月18日土曜日

その場面、攻撃的か?守備的か?  局面を区分できれば、戦い方は変わる! 

バレーボールには・・

いくつかの「場面によって区分する」考え方があります。




FIVB(国際バレーボール連盟)においては・・

「レセプション・フレーズ」と「トランジション・フレーズ(ラリー)」の2つに分け・・

それぞれ「complex 1(レセプション)」「complex2(トランジション〜ラリー)」

としています。


両チーム、整った状態から「攻守」に入る「complex 1」・・サーブから・・

レセプション攻撃に対してのトランジション(切り返し)以降のラリーを「comprex 2」。


サーブ側チームは、いかにブレイクポイント(連続得点)を取るか?の最初であり・・

レセプション側は、いかにポイントをもぎ取るか?の一番整理された状況からスタート。


(いかにサーブとブロックが重要か見えてきませんか?・・また別機会にでも・・)


トランジション(ラリー)になれば・・・

攻守交代の場面があらゆるところで見られることになります。


この攻守交代の場面をより明確にできれば・・・

チームとして攻めきるところと・・・

何とか守って攻撃のチャンスに繋げるところが見えてきそうです。


もう一つの「complex(コンプレックス)」

相手からの「攻撃」「返球」の状況に対して・・・

4つの場面に区分して攻守を考えるというもの。




「コンプレックス1〜4」表:足立龍哉さんの進化型バレーボールより



ご覧の通り相手からは、①がチャンスボール〜④は真逆(Aパスから攻撃される)
攻撃側になると、右矢印のように逆になる。
当たり前と言えば当たり前のことなんですが・・

例えばラリー中に・・・
①チャンスボールからとなると・・・判断して準備を整えればOK!
「もらった!」となる場面
②もできるだけ近い形で攻めたいところ。
④は逆なので「何とか守備でつなぎたい」。しかしこれを繋げるとビッグチャンス!
③は、ハイセットになるような場面・・・
これが1番の分かれ目かも??

①②は基本的に攻撃的・・・
③④は守備的局面と言えるでしょう。



さて、何が言いたいのか?・・・
①②のチャンス・ダウンボールでは・・「ヨシ、点をとるぞ」の攻めで・・
③④相手有利な状況では・・「ブロックに集中!何とかつなぐぞ!」の守りの場面。

相手からやってくることが見えれば・・
攻めるのか? 守るのか?・・・
ただ、ラリーを続けてしまうのではなく・・・
集中でき・・切り替えもできて・・結果、得点につながりやすくならないでしょうか?


特に③④の守備的場面で・・・
何とか繋がったボールを・・・
ハイセットできるか?・・・できれば攻撃権となるので、やはりハイセットは重要!


そして、セットできれば・・・
打ち切ることができるか?
1番大きな差が出るのが・・ここ!

一般的に・・特に、高校生くらいまでで・・・

言い方は悪いですが、「ただ打っているだけ」が多い(精一杯カモですが)・・。

簡単に相手に攻撃権を与えてしまうようなアタックの多いこと・・


ラリーが続くのは、バレーボールのおもしろさではありますが・・ちょっと違う。

つないだボールを決めにかかる「ダイナミックなアタック」がその場面では・・

1番必要・・こっちの方がバレーボールがおもしろいはず!


(得点を取るために「ここをがんばって上手くなろうよ」ってなったらステキ!)


ミスをするかも・ブロックにかかるかもしれないですが・・

攻めきって得点を取る場面(区分を知って)では・・

ぜひアタッカーに「思いきる」意識とスキルを身につけていってあげて欲しいと思います。

その方が、間違いなく強くなる!

もちろんチームとしても理解しあえれば勇気もプラスですね。


せっかくきた攻撃権〜得点を取るべし!です。

 流れもぐ〜んと引き寄せられる可能性もあるので・・



攻撃的な局面か?守備的な局面か?

トランジション寸前の場面を(攻守ともに)とらえられれば・・・

(攻:攻めきる! 守:ブロック・ディグの準備!)


次のプレーの準備が早くできたり、打ち切る(得点を取り切る)プレーが多くなり・・

選手たちの持っている力をより発揮できるのではないかと思うのでした。


最後まで読んで下さりありがとうございました。

 

2021年12月16日木曜日

レセプション 基本的考え方と段階的練習例 (進化型バレーボールより)

レセプションには・・「カンペキ」というのはありません・・。

みなさんもいろいろと工夫・試行錯誤しつつ取り組まれていると思います。


この冬・・

もう一度見直しも含めて・・

これ、じっくりレセプションを段階的に取り組む価値はありそうです。


 資料的には、もう10年近く前の資料になりますが・・

今でも十分に活用できる内容だと思っています。



強いて追加すれば・・

身体の「正面」を基本にしつつ・・

発展的には、身体を外れても「面」をターゲット(セッター)に向ければOK!

ということも、後に言われていました。


以下、足立龍哉さんの進化型バレーボールより引用させて頂きます。
                     (若干加筆させて頂いております)


【レセプションの基本的考え方】

ぜひご覧ください!(画質悪いですが・・よくわかる基本の「キ」)









【レセプションの段階的練習方法例】

 ☆形としての「方法」だけでなく

   ぜひポイント(視点)を考えつつ参考にしてください。



1 体の正面でボールをキャッチ、そしてタッチ/当てる練習

 ・最初に姿勢に注意してください。

 1)サーブはネットから 6m~9mの位置から打ち、レシーバーは体の正面でボールをキャッチ。

 ・動作中の重心の動きは直線的(ライナー)、上下運動しないように注意してください。

 ・ボールをキャッチする際、フットスタンス(足幅、位置)、体の方向に注意してください。


 2)次に体の正面でボールをタッチ/当てる練習を行います。

 ・面を作ってまずは当てるだけ・・

 

  ※都度ストップして指示ではなく、連続的に行って感覚をつかめるようにしてください。


 2 実際にレセプションをする(コンタクト)

 1 )ターゲット(セッター役)を正面におき、実際のサーブカットを行います。
 ・サーブのスピード・力を利用して返球距離を調整するコンタクト/感覚を体得していく


 2)返球距離を変えての練習

 ・短い・長い距離それぞれの返球感覚を体得していく。



3.返球先(返球角度)/入射角・反射角:<「面」を返球先に向ける>練習

 ターゲット(セッター役)を2カ所にします。

  返球先を正面ではなく、選手の斜め 45 度(クロス)へ変える。

 「面」を返球先に向けることを意識して行う。

  返球する角度を徐々に広げて行きます。

※ 姿勢・コンタクト・返球距離もあわせて練習できれば・・。


4,移動を加えたレセプションの練習

 1)左右へ移動してからレセプションをする

 ・スタート位置から左右外側(約1m~2m)から移動してレシーブします。

 ・移動中の重心の動きが直線的(ライナー)になるように注意(上下運動しない)。


 2)後方へ移動してからレセプションをする

 ・ スタート位置をアタックライン(3m)付近から後方へ移動してレシーブします。

  移動中の重心の動きが直線的(ライナー)になるように注意 (上下運動しない)。


5.複数でレセプションをしていく(発展させる)

 ・役割分担ができればスムーズにおこなえる。

 ・発展的に人数を増やしていく。


常に姿勢(レシーブする前、レシーブ中、レシーブ後)に注意してください。


☆サーブは、簡単なサーブ(トップ、バック・スピンサーブ)から始め・・

 徐々にスピード をアップしたサーブへと変えてください。 


この冬、じっくり段階的に取り組むことで・・

レセプションのフィーリングとスキルを会得する材料にしていただければと思います。


最後まで読んで下さりありがとうございました。